体調が悪い場合、多くの人が病院に行き診察を受けて薬をもらうことは、世界の主流となっている西洋医療のアプローチだ。
西洋医療は体の不調の原因となっている病原菌やがん細胞などの悪い部分を特定し、手術や薬を使って直接取り除くことを得意とする。
原因がはっきりしている怪我や細菌による感染症などに対して、非常に素早く高い効果を発揮するのだ。
この考え方は、悪いところを叩く対症療法が中心となっている。
科学的な検査データに基づいて客観的に診断し、誰にでも同じように高いレベルの治療を提供できるのが大きな強みと言えるだろう。
一方、近年注目を集めている東洋医療は、これとは全く異なる視点で体を見つめる。
東洋医療では、体は「気・血・水(き・けつ・すい)」という三つの要素がバランスを取りながら循環していると考える。
心と体は一体であり、これらのバランスが崩れることでさまざまな不調が現れると捉えるのだ。
そのため、肩こりがあった場合には肩だけではなく、なぜ肩こりが起こっているのか、体全体のどこにバランスの乱れがあるのかを探る。
そして、漢方薬や鍼灸などを用いて体が本来持っている自然治癒力を高め、バランスを正常な状態に戻して不調の根本治療を目指すのだ。
このように、西洋医療が病気を診る医療なのに対し、東洋医療は病人を診る医療だと例えられるだろう。
どちらかが優れているというわけではなく、それぞれに得意な分野がある。
両者の特徴を理解し自分の体の状態や目的に合わせて上手に使い分けることが、健康な毎日を送るための鍵となるだろう。