病気を未然に防ぐ未病の考え方

検査では異常がないがなんとなく体がだるい、疲れが取れず食欲もないなどはっきりとした病気ではないものの、心身の不調を感じることはないだろうか。
こうした状態を、東洋医療では未病と呼ぶ。
未病とは健康と病気の中間にある状態のことで、病気に向かいつつあるがまだ病気には至っていない段階を指す。
西洋医療では検査数値などで異常が見つからない限り健康と判断されることが多いが、東洋医療ではこの未病の段階で体に現れる小さなサインを重視する。

東洋医療の考え方では、人々の体は日々の生活習慣や食事、ストレス、気候の変化などさまざまな要因の影響を受けて変化していると捉える。
これらの影響で体内のバランスが少しずつ崩れていくと頭痛や肩こり、冷え、不眠といった不調となって現れるのだ。
これが未病のサインであり、サインを無視して無理を続けているとやがてバランスの崩れが大きくなり、本格的な病気へと進行してしまうと考えられている。

そこで重要なのが、未病の段階で自分の体の声に耳を傾け体質改善に取り組むことだ。
東洋医療では一人ひとりの体質や生活習慣を丁寧にカウンセリングし、その人に合った漢方薬を処方したり、鍼灸治療で体の巡りを整えたりする。
また、食事や睡眠、運動といった日常生活のアドバイスを通じて、病気になりにくい体づくりを目指す。
つまり、病気になって治療するのではなく、病気を未然に防ぐことが最大の目的なのだ。
健康維持のためには大きな不調がないうちから自分の体を労り、バランスを整える未病の考え方は現代人にとって重要と言えるだろう。